宮泉銘醸株式会社

Process of brewing sake 酒造り

米・仕込水・精米~蒸米

私たちが造る日本酒に使用する「米」は、一般的な精米歩合よりさらに磨き上げ日本酒造りに使用します。米は高精白になるほど日本酒の製成量は減少しますが、酒質は洗練され綺麗な味わいとなります。
日本酒造りに使用する「水」は、私たちが住む山々に囲まれた会津盆地の磐梯山が源流となる、雪解け水の地下水をくみ上げ使用しております。毎年、気温が変化する中で育った酒米の状態は米の硬さや溶け具合が異なるため、目指す酒質に合わせ使用する水の温度、使用時間を変えることが必要になります。蔵の室温、水温、米の品温、米の水分含有量から吸水時間をその都度割出し、秒単位まで突き詰めた洗米、浸漬(吸水)を通して、蒸米されるまで米が理想の吸水状態になるよう常に計量・計測を重ねて丁寧に原料処理を進めます。

製麹・酒母造り

日本酒の味の基礎となる理想の麹米を造るために、麹室の中では徹底した米の品温管理、室温管理を行います。引き込んだ蒸米の製麹作業は機械を使用せず蔵人の手で行い、麹室内では部屋を区切って目標の品温に合わせて室内温度を設定し、麹米にとって最適な品温で経過させます。麹米が目標の温度に到達し、一定時間経過させ十分に乾燥させたら、蔵内の枯らし場へと運び、他の酒蔵とは異なる低温下でさらに麹米を乾燥させます。

私たちの蔵は蔵人しか入れなく、蔵人たちが酒母室を含め徹底した衛生環境を構築し、常にこの環境を維持しているため、私たちの蔵独自の良質な天然酵母が蔵に存在します。この蔵に付いている天然酵母が、私たちの蔵で造る「酛(酒母)」に入りこみ、日本酒の味を決める土台が完成します。

もろみ管理〜上槽

私たちの日本酒造りは「添」「仲」「留」の三段仕込みを行っております。醪管理の工程においては、一般的に自動制御管理が普及している中、自動制御管理のタンクは使用せず、蔵人たちが目で見て肌で感じ、常に醪の理想の温度経過となるように管理しております。
醪が目標の数値に到達したら、醪の状態を確認した上で上槽します。上槽は低温下で行われ、絞られた酒は高い品質を維持したまま即瓶詰され、出荷されるまで冷蔵貯蔵で酒が管理されます。
また、皆様の口に届くその時に我々のベストの味を飲んでいただくため、米の種類、商品の種類毎に貯蔵時間、出荷のタイミングを分けております。